緑

理大囲城の緑のネタバレレビュー・内容・結末

理大囲城(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

すごい緊迫感!
全てを知ってほしいだろうに
この尺に収めた判断と、
映画にすることを意図していない撮影素材を
うまくまとめた力量に感服。

ロビーに貼ってあった
リム・カーワイのレビューによると、
本作の撮影者は主に3人で、
本作は検閲を通った作品だそうだ。
ということは、
検閲に引っ掛かりそうな部分は切り、
世に出すこと最優先で作ったのだと思われる。

顔のぼかしがあったりなかったり。
全部をぼかす余裕がなかったのか、
複数人で編集して統一できなかったのか。
排除されず参加者逮捕の成り行きを
しっかり撮れているのは、
この部分の撮影者がプレスだったのだろう。

エンドロールはなく、
共同名義の監督名のみ。
製作に関わった人たちが匿名の作品は
いくつか観ているが、
ここまでバッサリ切った作品は初めて。

このデモに共感しているのは前提として。
日本ではかつて学生運動があり、
セクトが増えて過激化していった。
香港のデモ参加者たちがどうなっていくのか、
非常に興味がある。

刺さった言葉ふたつ。
「若者は死んでいるのに
あなたは普段どおり」
「暴徒はいない
暴政があるだけ」
緑