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理大囲城のごーのレビュー・感想・評価

理大囲城(2020年製作の映画)
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2019年に香港で発生した逃亡犯条例改正反対デモ中に起きた香港理工大学包囲事件、キャンパスの内側から撮られた動画を元に作られたドキュメンタリー。

大学に籠った学生たちは始めは籠城戦のつもりだったが包囲され脱出が困難なことが分かると、外からの支援者達の警官隊への突破と合流を待ったり、高校の校長先生などの懐柔者に従うものも現れたり、ロープをつたって橋から降りたり下水道から脱出したりした者もいた模様。しかし最終的には千人を越す逮捕者が出て、権力側の勝利となってしまう。

このようなドキュメンタリー映画に限らず、メディア全般に言える事だが、報道が政府の強権的な手法を抑制することができていないと感じる。これはメディアを通して事実を知った国外の国や機関が中国、香港政府に対して効果的な圧力をかけられていない、もしくは圧力が無視されている、という事だ。人権や法の支配という価値観が共有されていないことの危険を非常に重く感じる。

日本だけでなく、世界の将来に明るい兆しを見出すことができない。
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