MasaichiYaguchi

オーストリアからオーストラリアへ ふたりの自転車大冒険のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

3.6
2人の若者がオーストリアからオーストラリアまでの陸路1万8000キロを自転車で旅する姿を、自ら撮影、監督して完成させたドキュメンタリーは、正に山あり谷ありで、そして「旅は道連れ世は情け」ということを改めて感じさせてくれる。
オーストリアからオーストラリアまで自転車で走破する旅に乗り出したアンドレアスとドミニクは、ドローンと4Kカメラを使って旅の道すがら赤の広場やステップ砂漠、ヒマラヤ、カラコルム山脈などを撮影し、ロシア、カザフスタン、中国、パキスタン、インドなどユーラシア大陸を横断して目的地となるオーストラリアのプリスベンを目指す。
しかし、初日から豪雨と暴風に襲われたたほか、水や食料の枯渇、灼熱、日射病、友情の危機など、2人の旅には様々な困難が待ち受けていた。
果たして最終目的地に2人は到達することが出来るのか?
自転車での旅なので、彼らが見て体感した様々なことがリアルに実感として伝わってくる。
とにかく行く先々に広がる自然のパノラマが美しく、コロナ禍で海外旅行が難しい最中、何か旅した気分に浸れる。
旅の後半でちょっと盗難に遭ったものの、旅の大半で彼らが出会う人々が信じられないくらい親切で、その優しさに癒されてしまう。
それにしても陸路1万8000キロを自転車で走破するなんて私には到底出来そうもないが、本作を観ていると、世界的なコロナ禍が落ち着いたら海外へ旅したくなります。