風ノ助

裁かるゝジャンヌの風ノ助のレビュー・感想・評価

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)
4.5
神の声を聴いたとしてフランス軍を勝利に導いたジャンヌ・ダルクの実際の裁判記録を基に作られた無声映画
字幕が結構入るのでわかりやすく、また無声のため画面に集中しやすくなります

「神の恩寵は人間には認識できない」という教理に反するという異端審問を受ける

ジャンヌはただ自分の神を深く信じていただけだったのにイングランド派の面子を保つための犠牲になった

ジャンヌが言葉を発するたびにニヤニヤ笑う太っててハゲてる神学者や審問官たちの憎憎しい顔!あんな嫌な感じの顔の人たちをよく集めたな

司教の意地悪な質問の返答でジャンヌが思慮深く頭の良い人だとわかります
アップの連続で彼女の神へ捧げた深い生き方、情熱が伝わってきて圧倒されます
大きな目の下瞼に溜まった涙、いつ瞬きしてるんだろう

死ぬのが怖いと涙を流すジャンヌはほんの19歳の普通の女の子
一度は誓約書にサインしてしまうが撤回する
改悛後に再び異端に戻ったことで火刑されることが決定する

歴史的事実を描いているので彼女の気持ちはわからないのですが魂はきっと救済されたのだと思います
風ノ助

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