かなみ

裁かるゝジャンヌのかなみのネタバレレビュー・内容・結末

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

凄まじい息苦しさと顔圧の応酬 ベルイマンが、人間の顔の中の動きを映画にすることは芸術に見られる最もすばらしいものをもたらした、と語っていたことを思い出した。まさしく、ジャンヌ・ダルクという人間の全てが"顔"によって表される凄まじい映画である。
受難と殉教の象徴でもある荊冠を思わせるがらくたの冠を被せられるという屈辱。重たく燻る煙のような息苦しい失望と、燃え上がる炎のような力強い、清廉たる信仰。精霊のメタファである鳩を眺むジャンヌ・ダルクの死ぬその時まで誇り高く貫かれた信仰に圧倒された。
かなみ

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