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ビヨンド 4K レストア版のsymaxのレビュー・感想・評価

ビヨンド 4K レストア版(1981年製作の映画)
3.7
1927年…ルイジアナ州にあるホテル「セブン・ドアーズ・ホテル」36号室…画家シュワイクは、怪奇現象を起こした張本人と看做され、村人からリンチを受けた上、凄惨極まりない手段で殺される…

1981年…叔父の遺産として廃墟同然の「セブン・ドアーズ・ホテル」を相続したライザ。

折角相続したホテルを無駄にするはずがなく、ライザはホテルの営業再開を目指し、改装工事を急ぎますが、作業員の転落やら怪死やらで工事は進まず、更に盲目の謎の女性エミリーから"街を出て行け、ホテルを去れ"と警告を受ける…やがて、ライザ自身にも怪奇現象が襲い、そして…

と一応のストーリーはあります。
でも、何だかサッパリ分かりません…

"サンゲリア"、"地獄の門"に続く、ルチオ・フルチのゾンビ映画第三弾。

夏のホラー秘宝まつりでまさかの4Kレストアでの劇場公開!

残念ながら"地獄の門"はどうしてもスケジュールが合わず、泣く泣く諦めましたが、今作だけは見逃したくないとの強い想いから無理矢理予定をぶち込み、吉祥寺に行ってきました。

87分しかないのに、やたらと登場人物が多く、しかもぶん投げ演出で、話ぶつ切り、テンポタラタラなんですけど、"きっちり・しっかり・容赦なく"三拍子揃ったゴア描写を魅せ、ツボを押さえているところは流石フルチです。

それに一つ一つの画柄が美しく、怖がらせるというよりはアートに近いのかもしれません。

エミリーの初登場シーンの荘厳でありながらも不気味な佇まいやラストシーンの絶望的な美しさの一方で、徹底的に眼球破壊にこだわったゴアシーン…ルチオ・フルチ作品の中では、やっぱり本作が最高だと私個人的には思います…話はサッパリ分かりませんが…

後、ルチオ・フルチ版のゾンビは、ロメロ版と同じくヨタヨタ歩きなんですが、"お天道様には顔向け出来ねぇよ"とばかりにみなさん顔を俯いていまして、ロメロ版のような"俺が俺が"感が無く、奥ゆかしくて好きなんですが、お顔は青というより、血なんだか皮膚なんだかでゴテゴテしていて汚いってイメージはあります…そこも妙に好きです…話はサッパリ分かりませんが…
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