Xavier

ダルバール 復讐人のXavierのレビュー・感想・評価

ダルバール 復讐人(2020年製作の映画)
2.0
突拍子のない展開が特徴のインド映画だけど、それも度を越すと…
政府高官にその手腕を見込まれ、ムンバイ市警察長官に就任したアーディティヤ
・アルナーチャラム。
妻に先立たれた彼は、最愛の1人娘ヴァッリと共に赴任したが、ムンバイでは麻薬が蔓延り、女性を誘拐し売春を強要する事件が多発していた。
州副首相の娘も誘拐され、捜査にあたったアーディティヤは、この機に麻薬密売組織の壊滅を目指して、徹底的に摘発する。
そのために、組織の恨みを買い娘共々襲われ…
ザックリ言うとストーリーはこんな感じ
話の展開もいいし、アクションも迫力があり良いのだか、何故か面白かった!とはならなかった。
それは、この作品の主人公のアーディティヤの描かれ方にあると思う。
シリアスなシーンで、ふざけたような態度を度々見せるアーディティヤが鼻につくのだ。ほぼニヤニヤした態度で、とても頭が切れる長官って感じがしない。

そしてアーディティヤの口癖なのが

"俺ってワル警官"…

下っ端の警官が言うのならわかるが、長官クラスになってこんな事を言うか?

また自分の力を過信している所も嫌なんだよね…

敵対する組織が、アーディティヤと娘ヴァッリの後を付けさせていることに気づいているのに、応援を呼ぶことなく自分で倒そうとする(その時は、見事に退治する)。しかし、組織もバカじゃないから、二重三重に罠を張っている。それを一度退治した事で、安心してしまい、
その結果…取り返しのつかないことに…

良くインド映画では、上映時間が長いので、インターバルを入れる。
そこまでの展開があまりにもコメディタッチだったから、これを機にガラッと変わるのかと思いきや、全然変わらない…

話の方はグッとシリアスになってきているのに…

後半もそんな調子だから、話はいいのにのめり込めない。
これは一重に監督の責任だと思う。

演出を変えれば、もっとドラマチックで興奮するような作品になったのに…
敵の描き方も、途中までで非情で強い感じだったのに、後半は…

話が面白かっただけに残念だった。
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