ラマザンとオザン、二人の在日クルド人の日常生活を知った人は、東京入国管理局員の「働いてはいけない。自分達で何とかすれば」や「他の国に行けばいいのに」という発言に恥ずかしさを感じるだろう。局員には目の前に座っているのが、日本で普通に生活している"人"であることが見えていないのではないか。
日本で生まれ育った難民は親の祖国に帰ってもそこは異国であり、本当に根無し草。暖かく迎え入れ、日本を好きになってもらいたい。
撮影から公開できるまで５年かかったとのことで、二人はすでに20代半ば。このような現実を映画として残すことは大切であり、二人が今も幸せでいることを願う。
ただ、日本で同じ境遇にいるトルコ人とクルド人が殴り合う程対立する場面は悲しかった。
