このレビューはネタバレを含みます
13人の群像劇、スパゲティのようにこんがらがるかと思いきや一人一人の気持ちが苦しいくらいにわかる緻密な構造。めっちゃ好きでした。
それぞれ直面している問題は違い、客観的大小はあるが、自身にとって大きな壁と向き合って毎日一生懸命に生きていて
同じタイミングで感情か変化し状況が転じていく様が後半になるにつれてこちらの気持ちを盛り上げていく。
「誰もいない森で一本の木が倒れたら音はするのか」
ノイミーちゃんが出ていると知らずに鑑賞したので後から調べたが
存在や事実は人の認知があってはじめて存在するらしい。つまり木は音を立てずに倒れたことになる。
清水くんがFacebookの友達5000人でもリアルは誰もいない、の話と通ずる。
大好きと執着は別物。かぁ。
人生設計を立てる少年のあほさが愛らしくてしょうがない。
特に66歳年下の奥さんと25歳で結婚しようとした時と結婚に回数制限が無いことに気づく所。笑
机の上の巨大な辞表もかっこよすぎた。
デリバリー少年、999から最後の一つを始められない感じ、終えても忘れられるわけがないのが痛い程共感できて
最後の奇跡は嬉しかった。
奇跡が起きなかった人にも、別の奇跡が起こるから、信じて一生懸命に生きるしかないのだ。