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ONODA 一万夜を越えてのyayouのレビュー・感想・評価

ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)
4.0
フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、日本合作。フランス人アルチュールアラリ監督。
カンヌある視点部門オープニング作
ちなみに、この時のパルムドールはチタン😳

ゆっくりと淡々と進んでいく174分の大作。上映時おおまかに見たことがあったが、配信され再鑑賞。

戦後30年、日本も世界もすごいスピードで変化したでしょう。最後の兵隊小野田さんはその間も同じ場所で戦時中を生きていた。
1人になったときは寂しかったろうな。
青年期の小野田さんと小塚が海で泳ぐシーンがいい。
そして急に小野田役が津田寛治さんになってびっくりする。何があった?何年たった?

イッセー尾形さんの谷口役が印象的で、教えていた言葉が心に残る。あの時代の上官の教えならなおさら。それが小野田さんの生きる全てであり、30年にも結びつく罪なこと。

 秘密を学ぶ
初めの秘密、君たちに死ぬ権利はない
秘密戦の究極の原理とは
自分自身が自分の司令官であることだ
即興 応用 自主性

今の私たちにも言える。現代を生き抜くのも秘密戦みたいなもんだ。
フェイクニュースもたくさんあるし…


美談でも英雄でもない小野田さん。知り尽くしていたであろうルバング島。日本へ帰る上空から島をどのように見たのだろうか。
帰国後も大変だったことは想像できる。91歳で亡くなった小野田さんは、やはり生きぬく稀有な素質があったのだろう。


 別班って存在したんですね
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