Morohashi

ノイズのMorohashiのレビュー・感想・評価

ノイズ(2022年製作の映画)
4.0
なるほど「ノイズ」というタイトルはとても象徴している。

この映画にはたくさんのノイズがある。
島の人にとっては、島の外の人はノイズ。
警察にとっては、島の雰囲気がノイズ。
親の期待もノイズ。
自分の作ったイチジクをあてにしてくる人もノイズ。

うまくいかないことがあるとき、人はついつい他人のせいにしてしまう。
あの人さえいなければ。=あのノイズさえなければ、って。

でも実はノイズと認識しているのは自分の意識の問題であって、事実は変わらない。
そのことにいち早く気づいた純(松山ケンイチ)が強かったのはそのため。


そしてそもそも論を言えば、悪いことをしてしまったらなるべく早く自白した方がその人にもみんなにとってもダメージが少ないっていうことの好例。
罪を隠して生きるのはなかなか難しいよね。


ところで島民を見てて思ったのは、こうも排他的な雰囲気でこんなにも一枚岩になれるんだなっていうこと。これはこれで奇跡的ですね。部外者から見ると異様だけども。
Morohashi

Morohashi