このレビューはネタバレを含みます
藤原竜也がいつ膝をついて雄叫びを上げるかと待っていたけど、そこまで濁点のついた叫びは無くちょっと残念。笑
なんとなくうっすら松ケンの動機は感じてはいたけど特に疑っていなかった私は（なんなら町長の補佐みたいな人をどこか疑っていた）、種あかしされたシーンで初めて、あ〜（なんかスッキリ！）みたいな感じになった。でも最近の映画でここまではっきり答えはこうでしたと見せるのも珍しい気がする。大体、含みを持たせたり余韻で終わらせていくのに。やたら親切。でも、あれ、なんで渡辺大知は自分の面倒を見てくれているおじさんを急に殺しちゃったんだっけ。？？
テンポが良いというか、割とサクサクと話が進むし、その度に死人が出たりとか（ていうかめちゃくちゃ人死ぬ）、刑事の二人が迫ってくるのとか何気に緊張感あったからなんやかんや楽しめました。
これ黒沢清が撮ってたらすごい不穏な気持ち悪い感じになっていただろうな。邦ホラーみもあるけど、そこまで嫌な感じでもなくて観やすかったのは良い点でもあった。でも見方を変えると中途半端だったかなというか、どちらかに振り切っちゃっても良かったのかもとは思った。死後数日経過した渡辺大知の造形とか、自死する神木くんのシーンとか普通にショッキングだったし。
刑事がちょっと乱暴で横柄すぎるのは気になった。逮捕状とか出ていないのに勝手に人の家の敷地に入ってくるの、あれ、いいのかな。
黒いちじくのことを中身が気持ち悪いっていうのが、この作品の軸となっている島（島民）のことを表現しているんだな〜という、ヒューマン寄りの微ホラーといったところでした。何気にデスノートな二人なことが作品を楽しめた要素でもあったかな。それにしても渡辺大知、こんな役も出来るんだなー。めちゃくちゃ良かったよ！
