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ファミリー・プロットのadeamのレビュー・感想・評価

ファミリー・プロット(1976年製作の映画)
2.0
サスペンスの神様と呼ばれた巨匠ヒッチコックの遺作となったサスペンスコメディ。
インチキ霊媒で生計を立てる男女がお金目当てに調べ物をするうちに身代金誘拐犯から命を狙われることになる物語です。
ミステリー調の前半は単調なのですが、善悪それぞれの男女コンビのキャラクターは悪くなく、コミカルなタッチのおかげで観ていられました。
二組が絡み始める中盤以降もどこか呑気な雰囲気で、ノーブレーキで坂を下る今作で最も手に汗握るシーンにもスリルはあまり感じませんでした。
霊媒師の設定を突然回収し始めるラストのギャグを見ると、シリアス路線に走って低迷した60年代がもったいなく感じ、今作や「ハリーの災難」のような不謹慎なサスペンスコメディ路線をのんびりと撮っていた方が評価される晩年になっていたような気がしました。
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