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ファミリー・プロットのとぽとぽのレビュー・感想・評価

ファミリー・プロット(1976年製作の映画)
3.2
巨匠が最後に描くどっちが勝ってもいいような犯罪スレスレ法に触れない嘘つきvs犯罪者の小悪党対決が教えてくれるのは、男と女の関係も騙し合い?

ヒッチコック最後の作品(スワンソング)は明らかに今まで従来の作品とは毛色の違う低俗なスリルを扱っている。ダイヤモンドのように非の打ち所がないベストな作品ではない。途中でちょっと飽きちゃったけど、それなりに楽しめる。
ヘンリー、思い出した!嘘っぱちの降霊/霊媒師ブランチが今度に目をつけたのは、1万ドルもの大金になる人探し。エディはどこだ?役者志望のタクシー運転手ジョージ。今ではすっかり気難しい偏屈な老人役が板についている主演ブルース・ダーンが、ブランチの相棒役でパイプをトントンしながら真相を調べる"素人探偵モノ"っぽさも作品中盤ある。車のルーフでマッチ擦って火を点けるとは素人目線ながら塗装剥げそうで、車傷つけそうで見ていて怖い…。協力者マロニー、特徴で"若いけど髪が薄くて"って言われていて可哀想。ナンバープレートの番号だけで警察から名前や住所分かるのもどうかと思うけど。
それと、宝石のための金持ち誘拐事件を繰り返す2人組がどう絡んでくるのか?身代金ならぬ身代石?? 女性側は目撃者の願望曰く、帽子のかぶった"背の高いブロンド美女"。アイコニックなビジュアル!対象を眠らせる注射という小物使い。かたや1万ドルで大喜び、かたや100万ドルで我慢する男女2人組 × 2。移動に車は大事だけど、ビール飲んでクネクネした山道運転はタダでさえ危険だってドキドキハラハラ!おまけに、怖い気持ちは分かるけど、ブランチがジョージの運転の邪魔しすぎてイライラ!! 警察よりも1万ドルが先だ。
共に地獄へ、切っても切れない腐れ縁的共犯関係か?なんせ今回の宝/獲物は大きいから。ブランチがやっぱり"何なん?!"と思っちゃうけど、それだけこの中でキャラ立ちしているってことかな。にしても一応そうやって犯行繰り返しているプロが寝たふりなんか騙されるなよ、と少しツッコミたくなった。一枚上手に掌で転がすのはどちらか?最後に笑うのは誰か?

Don't you remember?
SHOEBRIDGE
簡単だ、セックス好きの彼女に悩まされている
信徒はあんなときでも大騒ぎしない、信仰はすてきだ
Fake! Fake!
You are psychic!!
勝手に関連作品『ファーゴ』『ブラッド・シンプル』『殺したい女』『ナイトメア・アリー』
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