ビビッドに誅殺する-----。
よりハードに、よりバイオレントに、弱きを助け悪を挫く。
煌めくネオンや駐車場での駆け引きは、ニコラス・ウィンディング・レフン監督の『ドライヴ』を思い出させ、主人公サムの銃と体捌きは『ジョン・ウィック』シリーズのキアヌ・リーブスを彷彿とさせる。
"図書館"にて、ハードカバー本を開くとお助けアイテムが…!というギミックも、やはり『ジョン・ウィック』味があり、同作ファンにはニヤリと嬉しい。
携帯が一斉に鳴るシーンにもまたまたニヤリ。
映画にお詳しい方は更に多くのオマージュシーンを見つけて楽しめるだろう。
ここで大切なのは「これパクりじゃないの?」と思わせない引用元作品へのパプシャド監督の愛。ここまで他作品の香りを漂わせていればどうしても鼻につくのでは…との懸念があるが、私は「愛と敬意が感じられ大変宜しい」と申し上げたい。全く嫌味がなく良い。
女性だからと"軽く"見る男たちのイメージを、ド派手にブチ壊す"重い"一撃をお見舞いしてくれる一作。
強い女性たちは、ミルクシェイクみたいに"甘く"はないぜ。
…やっぱ男は女性の尻に敷かれるくらいがちょうど良いのよ、と感じた三十路の春。(しみじみ)
ちなみにパンフレットは、ハードカバー本を思わせるデザインが小洒落ておりNICE!
監督・キャストインタビューもなかなか興味深く、ぱっと見が気に入ったなら買うが吉。