おなべ

ガンパウダー・ミルクシェイクのおなべのレビュー・感想・評価

3.7
◉まず、青・黄・橙を基調とした色味のあるネオン風パッケージがお洒落で格好良い。スタイリッシュで鑑賞意欲を唆られる予告編も印象深い。「In Cold Blood (Baauer Remix) 」by 《alt-J》が、バイオレンス臭満載の世界観を巧く引き立てる。加えて、横に並べる語句としては到底不釣り合いな『Gunpowder Milkshake』というタイトル。ガンパウダーとミルクシェイクって…センスの塊か⁉︎

◉会社(ファーム)に所属する腕利きの殺し屋 サムは、いつも通り暗殺の依頼をこなした筈だった。しかし、組織の命令に背きターゲットの娘を匿った事により、自らが命を狙われるハメになり…。

◉「血祭り上等…」と言わんばかりの肝の座った主人公サムを演じた《カレン・ギラン》の体を張った好演。『ジュマンジ』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のキャラ同様に、強くて逞しい女性像が似合うね。他の女性陣然り、醜悪な男どもを叩きのめすシーンは痛快だった。

◉イスラエル出身の《ナヴォット・パプシャド》監督は脚本も兼任。前作の『オオカミは嘘をつく』は、かの巨匠《クエンティン・タランティーノ》監督から「本年度最高傑作だゾ⭐︎」とお墨付きをもらったとか…。

◉本作では、時折ユーモアを織り交ぜながら、(痛そう…と何度も思ってしまうほど)容赦ないバイオレンス・アクションを展開。さらに、センスの良い劇伴で程よく興奮と刺激を煽りつつ、節々でスローモーション映像を駆使して、観ている側が楽しめるような臨場感溢れる作品に仕上げていた。

◉物語としては既視感はあるものの、どちらかと言うとアクセル全開&スピード感重視の娯楽系エンタメ作品だからOK!(ジェンダー平等の時代性を反映?いやいや、いつの時代も大概 男が悪くて阿呆なのよ!)











【以下ネタバレ含む】












◉エミリーの優しさで助かった医者とネイサンに関して。個人的には2人に対する仕打ちは物足りないように感じたため、願わくばプレデターの餌にして欲しかった。
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