ゆず

ガンパウダー・ミルクシェイクのゆずのレビュー・感想・評価

3.8
やっぱり紙の本はいいなあ。
5cmくらいの厚みがあれば便利だね。

組織の始末屋として裏社会で生きてきた主人公が、仕事にミスって(でも不可抗力ぽいよ?)組織から追われる羽目に。成り行きで助けた少女と共に彼女が逃げ込んだ"図書館"は、実は…。

ほんの100年前ごろの英国では、女性は一人で自由に図書館に出入りすることすら許されていなかったそうだ。(衝撃)しかし本作では当然自由に図書館に入るし、3人の司書は全員女性だ。
そして何気なく登場するヴァージニア・ウルフの著作は、フェミニズム批評として名高いものだそう。
"ハードボイルド・シスターフッド映画"という表現には収まりきらない深いテーマが実はあるらしく、それを読み取れる人と読み取れない人とでは、"痛快さ"の意味が違うのではないかと思う。

もちろん私はまだまだ"読み取れない人"なので、痛快な"アクション"をしっかり楽しんだ。でもこういうレイヤーを幾重にも重ねたような映画は、より多くのレイヤーの意味を理解した方が絶対楽しめるよなあと思いつつ、CINRAの映画評のリンクを貼って終わりにします。

(↓ネタバレあり)
手渡される武器としての物語。『ガンパウダー・ミルクシェイク』のハードボイルド・シスターフッド CINRA https://www.cinra.net/article/202203-gunpowdermilkshake_gtmnmcl
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