ぼっちザうぉっちゃー

ガンパウダー・ミルクシェイクのぼっちザうぉっちゃーのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

レトロな雰囲気とネオンのイメージがとても目に楽しかった。

序盤からもうタランティーノ感がすごくて苦笑いしつつ、どこか安心感を覚えていた。昼下がりに観ればよかった。

アクション自体は、めちゃくちゃキレッキレスタイリッシュなガンやステゴロで魅せてくれるというよりは、割と派手さと小技が混合の泥臭め。それが良い。パンダちゃんスーツケースやボーリング球、手斧や鎖、金、本そして歯まで、、、色々とアイテムを用いながら体格や力の差を埋める女性ならではのアクションがアイデア満載でめちゃくちゃ楽しい。
特に病院での三バカとの戦いは、双方満身創痍のような状態で、半分やっつけ気味に暴れるのがすっごい面白かった。
二人羽織り的なカーアクションも斬新でとても面白い。

いかにもなダイナーはもちろん、図書館や病院とか、あと他で言えばホテルとか、そういう格式の場で繰り広げられると、ただの血みどろの殺し合いも三割増しで面白くなるんだなと思った。

ネオンを主軸として、赤と青でハイカラに彩られた画面もポップで可愛く、熾烈な戦いが行き着く男VS女の構図を印象付けるカラーリングにも感じられた。
テーマ的にも、使い古されたようなお決まりの展開であっても、女性ならではの哀愁と悲哀が感じられて、男臭いのとはまた違った心のまろやかさみたいなものを覚えた。(「ブラザーフッド」と「シスターフッド」の研究も面白そうだ。)

メインビジュアルで見てしまっていたのであれだったが、最初の黒コート姿からのスカジャンジャージはめちゃおもろいな。むしろそっちしか似合う。
カレン・ギランは、ちゃんとご尊顔を拝したの初めてな気がするが(某ほぼ全身サイボーグ戦犯ちゃんは馴染みあるけど、そいや音楽もGotG感あったな。)、硬くぶっきらぼうだが、ふっくらとした幼さが残るルックスがとてもぴったりだったと思う。手足が長くてアクションもとても映えていた。

きちんと子どもを丁重に扱うのもこの手の映画の好きなポイントだな。