荒野のジャバザハット

死霊のはらわた ライジングの荒野のジャバザハットのレビュー・感想・評価

3.8
上がらずにはいられないタイトルコールに笑っちゃいながらもこれは期待できると思いながら見ていたら期待以上の仕上がり。

かなり丁寧かつ上品なオマージュで監督のホラー愛と死霊のはらわたヘッズ感をビンビンに感じられる良作スプラッター。

当時は超アナログスタイルで撮影されていた森を全速力で駆け抜けるカットも現代ではしっかりドローン撮影にアップデートされ、ああ現代劇で行くのねとご丁寧に教えてくれる。
近年あまり見ない(?)続編は都会だ!スタイルで今作の舞台は山小屋から都心へ移動。(あまり都会感はないが笑)
母の姉妹と共に幸せ芸術一家の元に訪れる悪霊との大殺戮はとにかく血の量が豪快でゴア描写も増し増し。ホラーのマスターピースオマージュも節操ない程にてんこ盛り、そんな汁だく90分スタイルの本作がつまんないわけがないのだが、しっかりオリジナリティも見せてくれる。
扉の覗き穴の向こうで見せる暴力描写なんかは真新しく楽しかった。ネクロノミコンのグラフィックノベルぽいイラストもリアリティさはないものの個人的にはそこが良かった。

ラストは何が何やらのぐちゃぐちゃ合体、彼らが裁断機に飲み込まれる描写はまさに地獄の穴に吸い込まれるような絵でもうご馳走様です。
前半部にしっかり撒き餌しすぎ感も否めないがまあ丁寧な人なんだなあと。
とにかく勢い重視で仕上がった元祖とは違った良さがあって、凄い楽しめた。これは劇場で見たかったなー、続編は期待!