たむ

死霊のはらわた ライジングのたむのレビュー・感想・評価

3.5
本作や『スクリーム』のようなアメリカでは大ヒットするホラーフランチャイズは日本で公開することが少なくなってきました。
ただとてつもないクオリティの高さに圧倒されるホラー映画です。
そもそもスラッシャー映画のジャンルの限界を越え続けてきたシリーズですし、ドラマシリーズ以来となる最新作です。
サム・ライミ監督もブルース・キャンベルさんも制作に入っており、これまでの繋がりは死者の書くらいで、新たな世界が広がります。
家族というこれまでよりもパーソナルな葛藤を描き出していくため、密室劇としても狂気が深まっていきます。
描写はこれまでの限界をさらにアップグレードするような、『シャイニング』のオマージュなども入ってきて、ほぼ画面が真っ赤っか…。
憑依するホラーで、人間の人体がここまでむちゃくちゃにやってしまうのか、というスペクタクルにすらなっていきます。
憑依系のジャンルは、人間の悪意、隠された欲望の発露、何より呪いの恐ろしさでみせていきます。
本シリーズの邪悪な存在はテンション高めで襲いかかってきます。
スラッシャー映画の本髄はスペクタクルにあるとすら思えてきます。
とてつもない激物なので、これまでのシリーズやこのジャンルに耐性がまだない方は、一回回れ右して、耐性をつけて戻ってくる方が良いほどの作品ですね。
たむ

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