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シチュエーション ラヴの10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

シチュエーション ラヴ(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

コロナ禍で撮影中断、10年後に再開された大学映研作品『スーパームーン』主演女優と男優の、作品内外にわたる感情の交錯。撮影中のアドリブを通して、共演俳優にリアル世界での思いを伝えるの、既視感あるが、リアルでの共演俳優の死というその後の展開に伴い、観ている私も感情を揺さぶられた。細かいところで気になる点は少なからずある。映画撮影中のシーンと思わせずに始まり、撮影中のシーンと判明する冒頭、切り替えが作中監督の「カット!」なのがベタ過ぎ、もっと洗練されたやり方があるはず。10年後の撮影時の女優のアドリブは、映画外の実生活要素の取込みや共演男優の戸惑いが、本来の作品を仕上げる上で収まり悪くなるはずなのに、満足げな監督に違和感。女優の映画祭での受賞スピーチが平凡過ぎ、本作に特化した要素が欲しかった。桜井監督がイメージに合う人を集めたと思われるキャスティング、川面に映る電車の美しいロケーション、終盤でムードにぴったりなドビュッシー「アラベスク」などが素晴らしい
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