ぴろぴろ

すべてうまくいきますようにのぴろぴろのレビュー・感想・評価

4.0
2014年に『母の身終い』という尊厳死を描いたフランス映画を観た。  究極の選択を決心した母親とその息子が過ごす最後の時間を静かに紡いだ秀作だった。
今作は究極の選択をした父親をめぐる娘たちを描いた作品で、戸惑い葛藤しながらも父の決断を尊重しようとする。   
肯定でも否定でもなく、重くて悲しいばかりでもなく、希望やユーモアにもあふれた作風なのが救いだった。   ユーモアの中には潔さや覚悟もあるのだと思う。
2年前、一年半植物状態だった独身の義兄を見送った。  「自分だったら。 自分の時は…」何度も夫や息子たちと話し合う機会を持った。
私個人的には
『誇り高く心豊かに、最期まで穏やかに生きる』為に。
すべてがうまく行くのか答えは出ないと思うが、選択の1つとして日本も考える時期に来ていると思う。
アイドル女優だったソフィー・マルソーが素敵に歳を重ねていて、当時の面影の可愛さもあってとても綺麗。
少ない出番ながら存在感抜群なシャーロット・ランプリングと、フランス人女性の魅力とフランス人の死生観が、感傷的にならずにサクッと鑑賞出来る映画だった。
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