トランプの看板や演説がとても効果的で、テキサスの工場地帯に暮らす人たちの嫌な感じがキッチリ浮かび上がってくる。主人公の、定職に就けず麻薬の売人をしている元ポルノ男優がドーナツ屋の少女に一目惚れして身分を偽ってデートを重ねる展開は任侠映画的で、きっとこの少女が社会に汚れてしまわないようにこの男性が最後は命を落とすのか、と思いきや、この少女も相当なしたたか娘で、一緒にロサンゼルスへ行ってこの少女をポルノ女優にして稼ごうとする展開に唖然とし、トランプが多くのアメリカ人に支持される理由というか街の匂いのようなものがちょっとわかった気がした。