映画史上稀にみるクズ人間が主人公。
そうは言っても良い話に落ち着くんだろうなという凝り固まった映画脳を気持ちよく裏切ってくれる酷さに鳥肌が立ってしまいました。
もう本当に酷い。一挙手一投足すべてがクズすぎて、頭を抱えたくなること間違いありません。
ショーン・ベイカーはこういう貧困層の生活を描くのが本当にうまいですね。『タンジェリン』も傑作でした。
この映画は『ブギーナイツ』とか『レイジング・ブル』とか『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』みたいな、僕の大好きな「ズタボロになったダメ人間がそれでも立ち上がる映画」の系譜にある作品だと思います。
何故こんなにも一生懸命にクズな人たちに惹かれるのかというと、やはりその真っ直ぐさのなかに漲る生命力に魅了されているのかなと思います。
この主人公を見ていると、人生なにがあってもとりあえず生きていけるような根拠のない自信が湧いてきます。
あーほんとに酷かった!!!!!