maki

ニトラム/NITRAMのmakiのレビュー・感想・評価

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)
3.9
試写会で鑑賞させていただきました!いつもありがとうございます💖


さて、無差別銃乱射事件というと2016年のフロリダのゲイナイトクラブの事件や、ラスベガスの事件、バージニア工科大の事件とかを思い出すように、比較的最近のを思い出すし、アメリカの印象が強い。

ニトラムで描くポートアーサー事件は自分が幼いころの事件で、いまだに動機が分かっていない酷い事件なのだというのは、調べて知った。


「なぜこの事件が起こったのか?」


映画を観終わって、ずーんって気持ち落ちちゃったよ!
でも気落ちしても、どうしても考えてしまうのは、上記問い。

メンタルヘルスの問題に対する認識や治療が広まっていなかったから?
銃規制が緩かったから?
父親がイネーブラーで母親が育児疲労困憊だったから?
それとも人と違うことに対する社会の許容問題か…

本当にたくさんの理由が重なってあんなことになったと思うのだけれど…誰もが救いようがなく、自分の中でも答えが出なかった🥺



劇中、ポートアーサー事件の犯人となるマーティンは言う、
「鏡の中にいる自分を見て、時々誰だか分からなくなる…」


感受性豊かすぎ人間なのでよく周りに同調しすぎて気持ちが参っちゃうことがあるんだけど、さらに忙しさも加わった時、自分も同じように苦しくなる。
だから余計に彼が救われず犯行に至ったことにやるせなさも感じたし、事件に対してはすごくショックだったし、疲れ果てた母親の描写でも更に苦しくなるわで、試写会後軽く病む😂😂


パンフレットの監督や脚本家のコメントがものすごく立派で、それくらいこの映画の訴える銃社会の課題提起は大きく、観てほしい作品ではあるんだけど…

ぜひみんな元気な時に見て欲しい😂🙏
maki

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