このレビューはネタバレを含みます
事前に事件の内容と、レビューをちょろちょろ見ていたが、こんなに悲惨な事件にもかかわらず同情はしないものの批判する人が少ないのは、読んでいて気になっていて、映画ジョーカーのような主人公に感情移入しやすいものかと思っていた。
実際に観てみると、感情移入など全く出来ず、彼はその場の状況や、人の気持ちを理解することが出来ないし、周りの人々も彼の気持ちを理解出来ずに離れて、結果孤立してしまう。
父親や、唯一彼から離れずに一緒に過ごしていたヘレンですら、不意に事故に遭わせてしまうほど、彼は突然何をするか分からない(危険な)非健常者であった。
殺害シーンは見せないし、音楽で煽ることもなく、淡々と彼の追い込まれていく様子が描かれている。
最後のシーンは、自分も幼稚園の頃、区域の祭りで友達とはぐれてしまい、周りが楽しそうにしている中1人でお菓子を買って食べてた記憶を思い出し、強烈にこの寂しさを共感できて、ずっと辛い思いをしていたんだろうと思った。
結局、どうすれば彼がこんな状況に追い込まれないようにできたか分からないし、
犯罪者は犯罪者のままで、政府は銃規制をすることくらいしか出来ないんだなぁと
