2021/11/01 よみうりホール
言わずもがな判別できる立場にないが、アピチャッポンは唯一無二と思ってしまう。
再確認したのは、やはりアピチャッポンは音楽センスがポップというか、オシャレである。これもあまり見ないなと思う（普通は、あれだけBGM無し自然音だけ+長回し、で展開されたら粋な音楽など流さないような）。音もやけに高音質だし。
アピチャッポン作品で度々出てくるモチーフが今回も見られるが、こと「夢」に関しては逆説的な表現が珍しくなされているように見えた。結構トラウマチックな描かれ方で驚いた。
描かれ方で言うと、冒頭のある衝撃が最後まで緊張を貫いていて、これまで「アピチャッポンは眠くなる…」と思っていた人には嬉しい(？)サプライズかもしれない。その意味で様々な工夫が見られたといえる。
しかし、アピチャッポン作品を観てエンドロールで鳥肌が立つとき、その理由がまったく分からないのがアピチャッポンだし、それは最新作でも健在だった。
