ハマジン

MEMORIA メモリアのハマジンのレビュー・感想・評価

MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)
3.0
アピチャッポンのフィルモグラフィのなかでは比較的わかりやすい部類のような。おなじみの2部構成も、ジャズ・セッションの「間奏曲」まで律儀に入って明快な輪郭におさまっている。ロン・ハワード『13人の命』でもいい仕事をしていたサヨムプー・ムックディプローム撮影の、気合の入りまくった画を見ているだけで眠気が吹っ飛ぶ。
映画というメディアにおいて、音と映像との同期が「捏造」にすぎないことをまざまざと体感させてくれる、終盤の「記憶の波動とのチャネリング」シーンが圧巻。とことん「電波」な展開に「パラポラアンテナは映らんのか」と思っていたら、ちゃんと後半出てきたのでうれしくなった。
ハマジン

ハマジン