アピチャッポンの中では一番好きかも。
人骨をイコノロジー的アプローチで使ったメメント・モリ。眠りと死の境界をぼかすのは前作『光りの墓』の発展形。
そんで今回はインダストリアル・ノイズが肝。その点でも、彼がリスペクトしてるであろうデヴィッド・リンチにより接近している。
冒頭の無人の駐車場のシーンがマジすごいんだけど、これ、カラックスの『ホーリー・モーターズ』のラストをトレースしてつなげているかのような鮮烈さ。インスピレーションを受けてたりして。
アピチャッポンってアートを意識した映像作品ははっきり言っておもろないと思うが、スタンダードな長編映画の文脈で仕事をすると、源流にムルナウとかが見えてくるし、固定ショットはミゲル・ゴメスより5倍冴えているし、やっぱ信頼できる。