みかんぼうや

パリ13区のみかんぼうやのレビュー・感想・評価

パリ13区(2021年製作の映画)
2.8
うわ~、これは自分が苦手なタイプの作品の代表格。パリの映像が美しくオシャレで、そこに敢えてテクノミュージックを合わせることで醸し出される独自の雰囲気に英術性も感じるけれど、この孤独感を埋める共依存的で移り気な男女の恋愛話はどうしても好きになれない。観終わった後にただただグッタリ。

フランスでも多様な人々が集まるパリ13区の男女3人の日々の生活と恋愛と性を描いた作品ですが、なんと言っても主人公の一人の台湾系フランス人女性の拗らせ女子感が全く好きになれません。その相手役のアフリカ系フランス人の彼の場当たり的言動も共感できず。32歳で大学に復学したノラにはどこか惹かれる部分もあるものの、主人公3人中2人に共感できないどころか苦手意識が出ちゃうと、力強いストーリーラインがあるわけではなく日常を描写したような恋愛物は全然楽しめないです。

久しぶりに観ていて結構キツイ映画でした。本作はフィルマでは高い評価で、カンヌでパルムドールを受賞している監督であることも承知ですが、最初に観た「ディーパンの闘い」も期待していたもののあまり刺さらず、作風的に相性が良くないのかもしれません。
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