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わたしは最悪。のtorumanのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
3.9
ヨアキム・トリアー監督のノルウェーを舞台とした、ダーク・ロマンティック・コメディ😅(wik参照)です。
叔父さんは、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で知られるラース・フォン・トリアー監督です。
鬱映画ではないです🙅🏻

30歳を迎えたユリアは、人生の方向性が定まらず幾つもの才能(外科医療・心理学)を無駄にしてきた。
やりたい事、新しい恋人作り等…。
新しい展望が見出せるのか?という話です。

プロローグ〜12章のエピソード〜エピローグで終わる構成になっています。
構成自体はウッディ・アレン作品でも見かける構成ですが、1エピソード毎に何かしらの見せ場があり話を引っ張っていきます。

以下はエピソードのちょっとネタバレです。

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第1章:漫画と実写の共演
第2章:黄昏の涙(名シーン!)。
浮気相手とのプレイシーン(放尿を見せ合うって😅)
第6章:世界が止まっている中、浮気相手のところへ向かうシーン(このシーンは映画の魔法が掛かっていて観ていて幸せです)
第8章:マジックマッシュルームのグロテスクなシーン(少し叔父さんの作風ぽい)など見せ場はたっぷりです。

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エピソード自体、コミカルさの中にヘビーな内容や眉をひそめる内容もあるのですが、どこか暖かくチャーミングで、作品全体が不思議なバランスで成り立っています。
音楽も不思議な選曲(クリストファー・クロスとトッド・ラングレンが同じ土俵の上で鳴っている🎵)で独特なセンスを感じます。

基本テーマは主人公のアイデンティティの模索ですが、恵まれた教育環境を簡単に棄てたり、彼氏をインスピレーションで取り替えたり、実際の規範に載せるとどうなの??と、彼女に共感できない部分は沢山あります。🤔
しかし、彼女が大小様々な経験を経ながら、向かいあわざるをえない出来事。
これについては誰もが経験があるし共感できると思います。
いつの間にか静かな感動が呼び覚まされていきます😊

私も2年したら子供が大学卒業・就職となり、自分の人生を見つめ直すタイミングかなと思っています。
それが転機なのかどうかは分かりませんが、自分の人生を大切に生きたいと思います。
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