akikokozawa

わたしは最悪。のakikokozawaのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
3.5
映画のHPにあるプレイリスト、クラシックなヨーロッパの風を感じる選曲で心地よく、聴きながらレビューを書いています。

オスロ在中の主人公ユリヤ。
26歳〜33歳人生のターニングポイントを12章に分けて展開していく現代的#Metooラブコメディー(勝手に命名)。

医者を志すも、やっぱりしたいことは心理学者だと方向性を変え、心理学もしっくりこないとカメラマンへ転身。そんなユリヤをパートナーや両親も否定せず応援する。12章が進む中で浮気をしてみたり、パートナーの仕事からジェンダーの問題を考えてみたり、死生観に触れたり妊娠・出産を選択するシーンがあり、26歳〜33歳ってまさに自分を取り巻く環境が変化したり、人生に立ち止まったりする歳ですよね。

章が進む中でユリヤは誰にも忖度せず、考え、選択していきます。
俯瞰で見るとユリヤは最悪かもしれません。
ですが、ユリヤ自身は一貫性があり、幸せなのです。

人生を選択する中で、他力本願になってしまうことってあると思います。
例えば結婚をするという選択をしたとして、「結婚をする」から「今の満ち足りない生活が満たされる」という考えは、私は切り分けて考えています。パートナーの実家へ遊びに行った時に「今の若い子はやりたいことを見つけるために考える時間も作らない。やりたいことあるの?」みたいな会話があり共感したのですが 若いに限らず、趣味を仕事にしなくても、時間を忘れて夢中になれる感覚ってかけがえのないもので、そこから生まれる新たな社会との繋がりを持ち、自分の居場所を確立することってとても大切だと感じています。
人生、今のままでよいのかなと自問している人の背中を押してくれる作品かもしれません。

オスロ、自然と都会が融合していて解放感があり、よい街だったな。いつか行ってみたい。マジックマッシュルームでぶっ飛ぶカットもサイコパスながらとても綺麗にまとまっていました🍄
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