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わたしは最悪。のairiのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
3.8
"自分を生きたい"という葛藤を、鮮やかに、そして爽やかに描き出した作品。現代人の感覚を見事に表現。

女性の30代は何かと岐路に立ちやすい。社会の中で模索しながらも本能のままに感じ、自由を強く求める主人公のユリアがとても綺麗で輝きを放つ。

キャリアを築く道、女性としてパートナーを支える道、母になる道、色んな選択ができたなかで彼女が本当に求めているものは、きっとそうなってからじゃないとわからなかった。いや、もしかしたら今でもわからない。ユリアという人物像を傍観しながら自分に置き換えた時そう思った。

ユニークかつ大胆に人間の営みを照らし、美しいオスロの街並みが現実世界と幻想世界を曖昧にさせる世界観を作り上げた。続編はきっとわたしの心の中で続く。
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