こうみ大夫

わたしは最悪。のこうみ大夫のレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
4.2
人間の外より中に興味があるという前半を回収するような終わり方。
なんだかシックオブマイセルフと似てるなぁと思ってたら、やはり同郷ノルウェー。日暮れの美しいこの国では、そんなに女性の自己肯定が問題になるのか…
何一つ良いことなど起きてないのかも知れないし、人生を長く見たとき、でもそれは大事な何かなのかもしれないし。
自分に自信がなく、困ったらすぐにやめてしまう。そんな子供のような主人公に「サステナブル」「風刺画」という要素が、上手く入り組んでる。感情だけで生きるのが第一な人々は、これを観てもなお「自分をコントロールしながら、自分の矜持を大切にしながら生きる」ということを拒み続けるのか。
かく言う自分もかつて大学の専門が続かないと思い、さっさと諦めてカメラを始めた人間。色々と思い出すことがあった。指導の先生には「もう次の道は諦めないでね」と言われ、その言葉を噛みしめて頑張れている。人間やる気になるのはそんな「苦さ」みたいなものなのかもしれない。「わたしは最悪」とはそんな意味かもなぁと思いつつ観てました。
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