はやと

わたしは最悪。のはやとのネタバレレビュー・内容・結末

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ポスターを見た時点では一人の女性が出会いや恋愛を経て成長していくよくあるパターンの映画だと思ってたけど、蓋を開けてみると受け取る印象が大分違った。

ユリヤの自由奔放さ、30歳を迎えて何者でもない自分に対するやるせなさが中心に描かれていた。
ユリヤの場合は医学部や心理学の道に進める学力や文才、アートの才能など色々な道が選択できた中での作中での生活だから正直全く共感できないし恋愛面でも褒められたものじゃないけど、何事においても自分の感情に従って分岐点の選択が出来るのはある意味ユリヤの一番の才能だと思った。

アクセルは浮気されて別れたにも関わらず、死に際まで他の何にも囚われずユリヤとの二人だけの生活を送りたがっててそこの虚しさが観終えた後も残る。
もちろんアクセルもユリヤに対して最初さか最後までずっといい男だったわけではないけど、ユリヤの短所も含む性格を含めた全てを愛してたと分かる最期だった。


浮気だから良くないことをしてるのは間違いないけど、ここの周りの時が止まってる中駆け出すユリヤの躍動感・多幸感に溢れてる表情が今作のベストシーン。
ポスターの一枚絵に抜擢されるのも納得。


少し長さが気になったけど章立てて展開していくから分かりやすいしポンポン進んでいくから観てて飽きることはなく最後まで楽しめた。
マジックマッシュルームの幻覚シーンでは絵的にも表現的にも遊び心があってそう言った面でも意外性のある作品だった。
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