居場所がなくてみじめで、どこにもいけない虚しさを抱えてる留学生と、無教養で無作法で不器用な炭鉱夫が、だんだん魂を寄せ合っていく過程が、もうたまらなく良い......
たまたま不運が重なったり、努力だけでは解決できなかったり、人生はままならず辛くて寂しいことも多いけど、ふとした大事な思い出が心をあっためてくれてそれで生きていけたりもするよね〜、ラウラもリョーハのこれからもぜひそうであってくれ...!と思った。
静かで行間の多い物語が大好きなのでドンピシャfavoriteだった。
直接的なクライマックス盛り沢山モリモリの「RRR」とか「イブイブ」とは対極的な映画。(どちらも好きだけど)
1回目観たときは正直いうと中盤眠くなったのだけど、ラストのシーンで「あぁ〜〜良いいぃ、こういう一瞬に出会いたくて映画体験を重ねてるんだな私は」ってエモーショナル大爆発&エンドロール後から帰宅してからも余韻がもうすごかった。
やっぱり安心と信頼のカンヌグランプリだった。
※ちなみにこの2021カンヌは、パルムドールが『TITANE』、監督賞がレオス・カラックス『アネット』、脚本賞が濱口竜介『ドライブ・マイ・カー』。豊作ですな!