ハル

弟は僕のヒーローのハルのレビュー・感想・評価

弟は僕のヒーロー(2019年製作の映画)
3.8
ダウン症の弟とその家族の物語。
“障がい”というと悲壮感を過剰に煽り、描く事も多いが本作は真逆。
コミカルなタッチで話が展開していくため、重く感じるシーンは少ない。
決して軽視しているわけではないけど、素敵なことも沢山あるんだよ!と諭してくれる感覚。
何よりも弟くんがとても明るく純粋なので、誰しも愛おしくなってしまうはず。

そして、本作の主人公はお兄ちゃん。
病気の弟がいることを恥ずかしく思い、「死んだ」と嘘をついてしまったことで大変な出来事に巻き込まれていく。
はたから見れば「何でそんなひどい嘘をつくの?」とも思うけど。
学校で多感な時期を過ごす彼からすると、偏見を持たれることや好きな子から距離をあけられてしまいそうな不安で必死。

紆余曲折あった中、最後は大切なものに気付く兄。
ユーモア&コミカルな猫写の中にシリアスさも内包されていて、大きな学びとなった。
“家族愛”の深さになみだなみだ。
上映後の舞台挨拶ではモデルになった御本人やあべ兄弟が登壇し、ダウン症についての説明や日頃の生活模様についても説明してくれました。
知らないことを知れる喜び、大人になっても大切にしたいね。
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