angie2023

かもめ食堂のangie2023のレビュー・感想・評価

かもめ食堂(2005年製作の映画)
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何も起こらない
言うなれば、ずっと「起」がある。誰かが加わっていくたびに、物語は動いていきそうだが、少しの変化はありつつも、そのまま、そのまま。派手なことは起こらない。ここには、なんの欲望もない。女3人は、起承転結ありふれる、劇的な生活や欲望まみれの人生とは無縁のところに配置される。それは心地良くもあるが、かえって物足りなさも感じてしまうのは、欲張りな観客だ。
女3人は、本当はもっと劇的だ。大きなものを抱えてるはずだ。それを示しながらも、この映画の焦点は、いまここに向けられている。彼女たちの過去ではなくて、現在だ。ここ、かもめ食堂での日常。それ以上もそれ以下も、何もない。
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