半世紀以上活動を続けるロックバンド、スパークスのドキュメンタリー。
膨大な作品数にも関わらず、1枚1枚の作品を丁寧に掘り下げてくれているところが嬉しい。商業的に失敗したアルバムはあれど、すべての作品に意義があるという主張が伺える。関係者への貴重なインタビュー含め、バンドの大ファンであるエドガー・ライト監督ならではの愛溢れるつくり。
監督の個性が光る演出も健在で、インタビュー時のテロップ遊びや、エピソード再現時のコミカルなアニメーションで思わずクスリとくる。エンタメ作品としても秀作。
スパークスのファンはもちろん、バンドをまったく知らなくとも楽しめる、ドキュメンタリー映画の理想形です。