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二階のあの子のKUBOのレビュー・感想・評価

二階のあの子(2021年製作の映画)
4.0
【二階のあの子】

田辺・弁慶映画祭セレクション、小川深彩3days。

SNSで毎日健気に自作のチラシを配り続ける美少女に目が止まり、「この娘がホラーを撮る?」というギャップに惹かれて普段は行かないレイトショーへ。

短編3本立ての2本目。これが最新作らしいのだが、私はこの『二階のあの子』好きでした〜。

ちょっとの間、お世話になるおばあの家で、誰もいないはずの二階から足音が聞こえてくる。おばあは時々「マリコ」という知らない女の子の名前を呼ぶようになり、気になって仕方のないシオリは「絶対に行ってはいけないよ」と言われていた「二階」に上がってしまう。

私は毎夏沖縄に行くので、旧盆の時に放送される『オキナワノコワイハナシ』が大好きなんだけど、このお話はそれに近い趣。

監督の小川深彩さんは、『琉球トラウマナイト』に出演したり監督もしていた方なので、沖縄の、身近に霊がいてこっちの世界と繋がるような雰囲気を上手く作品に活かしている。

また感心したのは、Jホラーお決まりの突然のデカい音や、白塗りの子供なんて出てこないこと。この人はイージーなホラーを作る気はない。

マリコが見えているのはおばあちゃんとシオリだけっていうところもいい。霊が見えるのは、純粋な子供と惚けてても心にマリコが住んでるおばあだけなのかな?

マリコのお母さんは出てこないけど、なんか裏設定とかあったのだろうか?

初期の『オキナワノコワイハナシ』みたいな、霊がすぐ側にいるけどなんか温かい感じ? こういうの好きです。
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