まめもち

リバー・ランズ・スルー・イットのまめもちのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

モンタナの自然、マーク・イシャムの音楽が最高に美しくノスタルジーを感じさせる。
実話に基づいていて原作は兄であるノーマン・マクリーン、大学教授を退官した後70を超えて書いた処女作。

兄の目から見た、今は亡き弟のなんと輝かしいこと。
お互いの違いを認め合っていて、お互いを思い合ってるんだろうと伝わる、優しい表情。
兄の方からは憧れもあるのかな。
でも自分自身の良さもしっかりわかっているんだろうな、という人物描写。

原作の文章がところどころ映画のナレーション部分に使われていて、それが失われてしまった輝かしい存在をさらに感じさせていて、胸が締め付けられる。
そして人生の終盤からの過去への視線なので、優しさを感じる。
弟の死後、神父であるお父さんの晩年の説教の言葉の内容。

愛するものが苦しんでいるのを見て、助けたい、何をすれば良いのか、と神に問う。しかし身近な者でも本当に助けることは難しい、差し出した手をすり抜けていってしまう。それでも私たちは理屈を離れ、心から人を愛することができる。

家族のストーリーをお兄さん自身の中で受け入れ、意味づけられたんだろうな。
まめもち

まめもち