コーディー

アリスとテレスのまぼろし工場のコーディーのレビュー・感想・評価

4.1
ひと足先に試写会で鑑賞。

変化を恐れて静止した街。
そんな仮初の平穏に護られ生きる14歳の正宗がある少女と出会い、まだ知らない世界を知覚する…
たとえ苦しくとも他者を求めて終わりに向かう、不変より変わらざるを得ない衝動の中で未来を、生を見据えるエネルギーに圧倒された。

痛みを遠ざけるのでなく残酷な世界を認め、その上で幸せを探求することに意味がある。と、簡単に言えばそういう事かなと思ったしw言葉や表現は強めなので若干引いてしまう部分もあったけど、そこに導かれる少年少女の鬩ぎ合う自己、更には恋の行方を見つめる岡田麿里監督の慈悲深い眼差しはやっぱ好きです!

予告の印象ではなんとなく辛気臭そうな話かなと思ったけど、鑑賞後の印象は割と真逆でこれほど〝変化=恋〟そのものへの悦びが伝わる物語だとは思わなかった。
まあクセは強めやし人によって様々解釈ありそうやけど、個人的には『空の青さを知る人よ』にも似た躍動する恋に最後は泣いてたw
あと中島みゆきさんの曲にも余韻を煽られました。

あと個人的に冒頭シーンで流れるある曲にめちゃくちゃノスタルジックを感じて、始まって早々に好き〜!ってなりました。