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アリスとテレスのまぼろし工場のnkのレビュー・感想・評価

4.9
要するに思春期の性衝動とエレクトラ・コンプレックスをファンタジー仕立てで描いた映画なのだが、例のキスシーンを含め、その主題への異様な執念、徹底性にひたすら圧倒される。ここまでやればもう芸術? これまでの岡田作品にも見られた近親愛と母娘関係をめぐる主題も、今作においてはかなり生々しい形で展開されており、兎にも角にも人に薦めづらい映画。しかし真に力を持つ作品は、容易に他人に薦めたりはできないものだ。現代日本アニメが持つ魅力と気持ち悪さ(無論、この両者は一体をなすものである)を極めた怪作。
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