せり

アリスとテレスのまぼろし工場のせりのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

製鉄所の爆発が起こった見伏という都市が舞台。変化を止められた主人公達が、変化したいと願う話。

主人公は14才の男の子正宗。見伏は製鉄所の爆発を期に、時間が冬のまま止まってしまい、人々も肉体的には年を取らない。時折空にヒビが入り現実が姿を表すが、製鉄所の煙の龍がヒビを治す。人々は変化しないように、自分確認票というものを書いていた。ある日、政宗はクラスメイトの睦実についてきてと言われ、第五高炉にいくと獣のような少女が軟禁されていた。実はその少女は現実の政宗と睦実の娘であり、現実の列車に乗ってまぼろしに迷い込んでしまったまぼろし世界で唯一の現実だった。政宗はその少女を五実と名付け、五実は政宗に恋をする。しかし政宗と睦実のキスを見てしまい、まぼろし世界にヒビが入る速度が加速する。政宗は五実を列車に飛び込ませ現実に返す計画を立てるが、睦実の継父に攫われてしまう。睦実を奪い車で列車に飛び込むが帰るのを嫌がる五実。そこで睦実は五実と列車に乗り、睦実は消える覚悟をするが、最終的には睦実だけまぼろし世界に戻ってくる。無事現実に戻った五実は後日、取り壊しが決まった製鉄所を訪れる。そこには政宗が描いたと思われる睦実と顔が描かれていない女の子がお風呂に入っている絵があった。
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