kazuo

アリスとテレスのまぼろし工場のkazuoのレビュー・感想・評価

3.8
製鉄所の爆発により町に閉じ込められてしまった住人たち。そこは時も止まっていて、いつ時が戻ってもいいよう変わる事は禁止され…

特異な設定に序盤は違和感があり馴染めなかったが、この環境の謎が解明されると見方はガラリと変わる。違和感は解消され、ここからは物語の意味を考える事になる。

変化を禁じられ、街から出て行く事のできない若者の閉塞感、沈み行く泥舟の中で今を維持するために未来を奪おうとする大人たち。痛みは生きている実感。そう、たとえ終わりが近くても、僅かながらの未来でも、私達は今ここに生きている…

様々な解釈が出来るこのエキセントリックな物語に、あなたは何を感じましたか?
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