みぞみぞ

アリスとテレスのまぼろし工場のみぞみぞのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。

ストーリーの積み上げは丁寧では無いけど、仕込まれているメタファーと込められているメッセージが明快すぎるほど明快なので、勝手にこちらの心の中で積み上げていけた。(というより見る前から既に積み上がっていた。)
故に、シーンの描写の熱量にリードされて充分感動できたし、そう思えるくらい良いシーンが多かった。
つまりは、詩を読んでる時に近い感動があった。ストーリーというよりはポエム。
各々が各々の現実を積み上げとして、アニメーションを見つめる時間。ハマった詩は心に残し、ハマらなかった詩は見飛ばすような、そんな力の抜け方で見る作品だと思った。

たしかに世界の仕組みとか情報開示周りはややこしいけど、
本質的に何の話をしているかはほとんどの客がなんなく理解していたはずであり、
そう思うと、キャラにあそこまで直接的な事を言わさなくても良かったように思う。
あくまでストーリーの運び方がややこしいだけで、描かれてる感情は超シンプルなんだから、感情を言葉にする必要はない。客が混乱してるわけじゃないところをたくさん説明してた印象。
特に正宗。言葉にし過ぎだと思った。
終盤、ラジオにアンサーしていくところとか、言わなくても伝わってるからやめて!と思ってしまった。言い過ぎると、キャラクターが自分に酔ってるように見えちゃうから難しいね。
一方で、睦実が五実とバイバイするシーンのセリフはかなり良いと思った。このくらいだよね。
正宗と睦実のキスシーンもかなり良かったな。ああいう魂のこもってるかつシンプルなシーンがあると、それだけで感動できるなー。
みぞみぞ

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