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モガディシュ 脱出までの14日間のyhのレビュー・感想・評価

3.8
問題は政治・外交ではなく人にあることを示す食事シーンとラストシーンがとにかく本質的で良かったです。

政治・外交の在り方がどう人の意識に落とし込まれているかが、緊張感と皮肉たっぷりかつ情緒的に描かれている名シーンでした。

あと小物と思いきや大使の本気を見られたのもよかったです。

ただ、国家絡みで歴史的に賞賛されるべき人を題材にしたこの手の作品は、やはり作り手の意図を超え、観る人の主義・主張によって違う解釈・感想を与える余地があり、今作も例外ではないように思えます。

(極端にいえば韓国万歳な人が見れば韓国万歳な作品に見えるということ。)

各立場二面性を持って描かれてはいたものの、ヒーロー色や救う救われるの関係を抑えるなどやり方があった気もしちゃいました。

あとは「魅せ場の発端が単なるドジ」問題と「撃たれ過ぎて全滅しゃない?」問題は気になってしまいました。

諸々大衆映画の限界と言われてしまえばそれまでですが…
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