みそ

モガディシュ 脱出までの14日間のみそのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

軍事国家ソマリアで突然内戦が勃発。
韓国大使館と北朝鮮大使館は双方とも母国との通信も途絶え、反乱軍に襲われる。危機的状況のなか協力し命からがら脱出するという実際にあったお話。

こんなとこで死ぬより今だけ敵と手を組んだ方がマシ、っていう奇跡的なタッグなんだけども、

この映画の敵味方が曖昧で、
ソマリアの政府軍が正義で、反乱軍が悪ってわけでもないし、内戦勃発してからは誰かが敵かもよくわからんくてみんなパニックやから自然闘争状態。とりあえずで銃ぶっぱなしてる。

ソマリア人は全員肌が黒い人たちで違いがわからないし、ソマリア人からしても韓国人と北朝鮮も見た目も言葉も似ていてほぼ同じ人たちにしか見えてない。
それなのに、そこにはこんな人が死にまくってる非常時でも人の心を縛る境界線があってそれを越えられることはできないのが哀しい。

双方の安全が確保される妥協点まで一時的に近づくことはできても、根本的に考えが異なる相手を変えることはできないんだな、と。

ソマリアから脱出してもなお、愚かな同一民族の争いは終わらない。
みそ

みそ