農家のトム（メル・ギブソン）は度々の川の氾濫と貧困に苦しんでいた。旧友で企業に勤めるジョー（スコット・グレン）はダム建設のために土地買収を進めるが、トムはこれに反発し妻メイ（シシー・スペイセク）と子供たちとともに水害と戦い、土地を守ろうとする。
もう何度目の鑑賞か。地味だが非常に好きな映画。
マーク・ライデル監督は「黄昏」や本作など、生活の中にある哀愁を映像にするのがとても上手。
貧困農家の生活や農作業がけっこうリアルに映像化されているし、スト破りというものもこの映画で初めて知った。ストーリーも緩急があって申し分なし。
ラストのドラマティックな創作と、メル・ギブソンがかっこ良すぎるのはちょっと気になるけどー！
果たして、あの過酷な農場の生活を子供に受け継ぐのが正しいことなのか。もしかしたら、ダムを造ろうというジョーが正しいのでは？なんて思ってしまう。
ただ、この映画は厳しくても人間は土地と結びついていることを伝え、家族の絆を感じるための作品だろう。
どんな苦難の中でもユーモアを持ってトムを支える妻メイが素晴らしい！
シシー・スペイセクが見事に農家の嫁さんになり切って、間違いなくこの映画の中心になっている。
時代が変わっても、誰にでもおススメできる、とってもいい映画。
