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異動辞令は音楽隊!のごはんのレビュー・感想・評価

異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)
5.0
自衛隊に音楽隊がいるのは知ってたけど、警察にも消防にもあるのは知らなかった!

コンプラやハラスメントなどをよく聞くようになり、守られる人がいる反面でやりづらさを感じてる人もいたり…
ちょっと厳し目に注意したりした時も「さっきの言い方パワハラっぽかったかな…?」とか後からビクビクしちゃう事もある今日この頃…阿部寛演じる成瀬は迷う余地なくコンプラ違反パワハラ上司ではあるんだけどね…

コンプラとかちょっと過剰になってやしないか?って事も思うけど、それよりも立場や環境が変わる事で気がつく事もある。
組織はみんながそれぞれが補い合ってこそ!そんなところが見どころで、根性論とか気持ちでやってきたベテラン刑事を中心にした成長や変化が見られる作品!
もちろん人としての変化や成長だけでなく音楽の演奏シーンも見どころ!


・良かったところ

はじめて音楽隊が出てくるシーン、一応なんの曲かわかるけど絶妙な下手さ加減がリアル笑

演奏のシーンはやっぱり楽しい!
阿部さんのドラマー姿がただただかっこいい!他のパートの人たちも素敵!

あんなデカくて乱暴なところがある成瀬が自分の不甲斐なさや悔しさなんやらで小さくうずくまって泣くシーンは情けないけど姿かも知れないけど、弱さを見た気がしてもらい泣きしてしまった。そんなシーンでも誰もいないところで人知れず泣く成瀬は強いなぁと思う。

吹奏楽でもバンドでも楽器やってきた人ならわかる、徐々に楽器上手くなっていく時の楽しさを追体験できる気がする。(徐々にと言っても映画の尺的に急激に上手くなるんだけどね)

同じ職場職業だからってみんなが同じ気持ちでそこにいるとは限らないって気づきがあるところも良かった!

間違った事に対して年下の相手部下だろうとしっかり頭を下げて謝れる人はかっこいい。


・気になったところ。

ラストの方で坂本のパトランプ使い方が若干美談のように扱われてるけど、それはそこまでのストーリーを少し台無しにしてしまっているのでは?パトランプつけてやってきた坂本に成瀬が注意するとかしてくれるくらいでも良かったのでは?それでも坂本がそういう変化してしまうとなんか違うなーってなるけど…
音楽隊メンバーで渋滞の先まで駆けて行って交通整備とかしてくれてもよかった。
明らかなルール破りと臨機応変は今回の扱う内容的にしっかり区別してほしかったかも。

あとはもう少し演奏見たかった!演奏シーンが素敵だったからこそ足りないわけじゃないんだけど、もっと見たかった!



いろいろと日々の生活に落とし込めるような気づきがある作品でした。

音楽隊の誰かが音を外しても誰かが補い合えばいいってのが後半の事件解決にも効いてくるのが良かったです。

鑑賞後おまわりさん見ると「もしかして音楽隊かな?」って思っちゃう、そんな作品でした!
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